後の花見


鎌倉の鶴岡八幡宮
段葛の桜を見に行ってきました。


逗子に住んでいる父の恒例行事は色々有りますが、
段葛の桜を毎年見るというのもその一つ
母の生前は毎年必ず花の盛りを母と堪能したので
歩ける限り毎年この花を見に出かけると言っています。
仏壇の母に今年の桜はどうだったのか?を報告する為に?


満開の桜の下を
人がいない道なら一人心楽しく歩くのは最高!
でも、花見の客でごった返している道を
一人で歩くのは寂しいものです。
私も毎年千鳥が淵の桜と
国立劇場前の駿河桜を見ることにしていますが、
最近では夫も友人も
「千鳥が淵は何度も見た!」
なんて言うものですから、一人でサカサカ歩いちゃいます。
でも、ほどほどの人出ならなんと言うこともなく楽しんで来れますが、
ぎっしり人で詰まるとあれは不思議に妙に孤独なものです。


だから父が「お前来れないか?」
というようになってから極力同行することにしています。
月曜日に満開になったと電話があって行って来ましたが、
満開を少し過ぎて狭い段葛の道は花びらが散り敷いていました。
少し顔を出した若葉と花吹雪はそれなりに
風情を感じさせて若い桜木の長い道を楽しみました。
若宮大路と小町大路を又それなりに変化も有るなぁ・・・と、
のんびり歩きました。

お昼ごはんは何にしよう?
「何でもお父さんの食べたい物でいいわ。」
「じゃぁ、暫く食べていないからステーキでいいか?」
と店に入れば、ステーキカウンターの相席は
父と同じくらいの年配と見受けられる老夫婦
「父と同じで元気な年寄りは肉好きだ!」


コーヒーになって、その御主人が
「私幾つに見えます?絶対当たらないですよ〜!」
父が
「私と御同年輩かとお見受けしていましたが・・・」
「私は大正3年ですよ!」
「えー!!!93歳?」とびっくりの私。
奥さんが
「私は75ですよ。」と慌てておっしゃいました。
「私は大正10年ですから・・・いやぁ、お若い!」
「私は剣道・合気道・何とか拳・ゲートボール・・・
運動を欠かしたことがありません。
そのせいでか年を当てた人は居ませんよ・・・ア・ハ・ハ!
しかしあなたも86歳には到底見えませんなぁ!」


とまぁ、元気な老人同士、エールを交わして別れました。
「お前が来てくれて、段葛の花も堪能したし
一人じゃステーキ食べに行く気にもなれなかったから、
今日は楽しかった!」


鎌倉駅で別れてきました。
行事一つ今年もクリア!