ゲネプロ


こんな言葉知らなかった
舞台で発表するなんてことがなかったからね、
それが今では当たり前に
「はい!」


前の公演が終わった後の空いた舞台を使うせいか
これがたいていは夜になる
駅の近くで会って一緒に行こうと電話をもらって
「4時半でいい?」
「はい、○さんにも連絡しておきます」
と返事してからあれ?
ゲネプロは8時から10時と聞いているのに?


衣裳を全員が着るのに
一人10分として、女性は16人だから…ということなんだ
男性6人は?
だから…当日は余裕を持つと
2時からの舞台に集合は9時
「本番前にくたびれきっちゃうよね」


ゲネプロの時間もこれだけもらったのに
せっかくみんな何とか着物も着たのに…
立ち位置、照明の当て方、出入り、挨拶と
いわゆる演出部分というやつでいっぱいいっぱい
普段小さな教室で練習しているからできないことなので
先生の声がいらいらと響き渡る
確かに一回の舞台練習で本番になるんだもの
先生にしてみたら、積み残しが多いんだろうね
出来たら、一回させてもらいたかった挨拶も
結局練習する時間をもらえなかった
ぶっつけ本番ってやつだぁ?


「集合が早かったから10時まではかからないわよ」が
「本当に10時になっちゃったねぇ」
「5時集合だから遅くとも8時に終わると思ってた」
のんき猛者もいるって具合で
「それで明日は本当に9時なの?」
「おきられるかなぁ?」
「私怪しい」
「遅刻なんて、絶対許されないんだからねぇ!」
幹部に叱咤されてみんな帰り道についたけれど
「ご主人、夕食どうした?大丈夫?」
「うちは何か食べてるわよ」
「うちはどっかに食べに行っているわ」…の中で
「うちは食べていないわ…今頃自分の足を食べているかもね」
うわぁ・・・大変だ!