90歳


90歳のお祝いは昨年数えで
甥姪集まって盛大に?祝ってもらえたから
来年は大騒ぎしなくてもいいと
そのお祝いの宴の後で言っていた父の誕生日
ホームに入るごたごたで
しなくていいじゃなくてできなくなった感が…
弟たち二人が今微妙な関係で
どっちも「しばらく顔を見たくない」有様
「お兄ちゃんが大好きだから僕も…」と
二人とも科学者になった仲良し兄弟だったのに…
どこでこうなっちゃったんでしょうねぇ
だからまぁ…


「とにかく二人で楽しく過ごそうよ」
「それが一番気持ちがいいな、二人とも誕生月だし」
「どっかで美味しいもの食べて、鎌倉散歩?」
「それがいい」
で、食べたいものを聞いたら
先月わいちゃん夫婦に連れて行ってもらったレストランがいいと


場所は覚えているというので
鎌倉駅からぶらぶら歩いて行きました
暖かい気持ちのいい春そのものの日になりましたから
「今朝の富士はすごくきれいだった」


選べるパスタは父がこの間素晴らしく美味しかったという
「チーズ入りの白玉みたいな」と言う1品に
「この間これが美味しかったから今日の誕生日にまた食べたくてね」
といったものだから
最後のデザートには「祝卒寿」の
チョコレート文字とローソクが躍っていました
シェフと奥さんとが「おめでとうございまーす」
ローソクを吹き消し拍手をもらったおじいちゃんの顔は
まんざらでもなく笑み崩れておりました
「この間頂いたお肉も美味しかったが今日のお魚はまた特別」
なんて褒めちぎったせいか?
角を曲がって帰る後ろをご夫婦そろって見送って頂きました


帰り道でも「いい誕生日だった」と
何度も繰り返していました
ホームに入ってからまだ一度も訪ねてこない次男から
食事中に誕生日おめでとうの電話が入って
「今お姉さんとレストランでお祝いの食事中だよ」
ふむ、いいタイミングだっ!
これで今週末にでもあわてて?
お父さんの顔を見に来るくらいの気働きをしろよ!
そのくらいできればまぁかわいい弟だと思ってやる…と
心の中で秘かに思ったことでした…
全く!