続・老いるという事


年齢がこうだからこんな話にばかり目が行く?
私は今年88歳になった実父と同い年の姑がいる
友人は90歳の実父と同い年の姑がいる
「あなたの方がピッタリ二年ばかり先を行っているのね」
だから、会う度、お互い
「お父さんお母さんお元気?」
「おかげさまで・・・」


その友人のお一人暮らしをしていたお父様がひと月で亡くなった
「老衰」という診断になったそうだが
体調を崩して入院したが検査結果で治療する病気ではない
ということで1週間もせず退院
本人が「延命治療拒否」を明確に伝えたので
ヘルパーさん地域医療のお医者さんを含め
看護の手はずが整ったところだったけど、結局
自分の家で静かに微笑んでなくなられたと彼女の報告


「老衰」って具体的にどういうことなのかよく分からない・・・
「そうね、食べなくなって、飲まなくなって
 栄養補給も拒否だったから、別に管などもつけず
 様子が変わったと連絡を受けて飛んでいったら
 その夜のうちに・・・姉と私がそばにいられて・・・
 お医者さんも来てくれたけれど・・・何もしないで
 もう少ししたら・・・って・・・そんな感じ・・・
 お父さん良かったねって気持ち・・・
 切った貼ったもなく、痛くもなく・・・ね
 丁度看ていて覚悟も出来たころって気もするし・・・」


思わず「良かったね!」
「うん、ほんと、良かった!
 兄のお嫁さんたちも何にもしないで済んじゃったし・・・
 姉と私はそばに居られたし・・・」


一月して今度はお姑さんが救急車を呼んで入院
お腹が物凄く痛んで我慢できなかったそうですが
入院先に駆けつけたら、医者は
「心臓の神経が1本切れたんでしょう」と言ったという
「え、心臓の神経が切れたってどういうこと?」
「今一良くわかんないけど・・・もう元気で3日で退院だって」
やっぱり、一戸建てのお一人暮らし
「これから先の事を考えなきゃ、流石に90だもん」
ところが退院してきたお姑様「元通りでいいよ」
「だから今夜主人が泊まって一夜様子を見るって」


「優しい息子だね?」
「ほんと、見直しちゃったわよ!
 病院の付添いも泊りも全部自分でまめまめしてやったのよ
 長引いて僕が疲れてSOS出すまではって
 その時は助けてねっていうから、あーそうですか
 じゃぁその時は言ってね、無理しないでねって言ってるのよ
 我旦那ながらよく気の付く出来た息子だって感心してるとこ・・・」


そうか・・・
彼女のところは私の二年先なんだ・・・
改めて・・・心配の先取りしても・・・しょうがないか?