3・10東京大空襲


勿論私は戦後の戦争を知らない子供たちの成れの果てですが、
それでも私の小学校は戦争で焼けた校舎の残りを
手入れしたものでしたから、
手の入れていない1棟は立ち入り禁止で、
隙間から覗くと焼け跡が見えました。
小さな校庭のほぼ半分を占めるのではないかというプールは
夏以外は木の蓋が被せられて運動場の一部になっていましたが、
爆撃に追われて飛び込んだ沢山の人が
そのプールで亡くなったと上級生は下級生に聞かせました。
怖いながらも怖いもの見たさで
1年生の私たちはこっそり隙間から
廃墟のような校舎を覗きに行きましたっけ。
始めてプールが開けられる日も怖かったっけ!


それが江東区に住んで、
江東区東京大空襲・戦災資料センター主催の
東京大空襲を語り継ぐつどい」と言うのに誘われて
カメリアホールへ始めて行って来ました。
被災体験者の人のお話は私よりほんの数年早く生まれた
人たちの悲劇をまざまざと彷彿させられて
平和に過ごさせていただいているありがたさと
申し訳なさとを感じさせられましたが、
最後を締めくくられた井上ひさしさんの講演は
物凄く心に残って、強い印象を受けました。
帰ってきてから酔っ払って帰ってきた旦那を捕まえ、
さらに電話で父にまで内容を伝えたほどでした。
絨毯爆撃と言うのは聞いてはいましたが
こんなにも具体的に聞いたのは初めてでしたし
核に対する色々な国の姿勢も心に残りました。


井上さんは舞台の台本を書く人・・・と言うイメージで、
本などは読んだことがありませんでしたが、
お話の内容と話術の巧みさに・・・
「読んでみよう!」と思って帰ってきたのです。
父は
「「青葉茂れる」「ブンとフン」あたりからどうだ?
エッセーの類も面白いぞ!」


しかしなぁ・・・
井沢元彦さんの講演を聞くと・・・なるほど!
そしてその対極かもしれない?
井上ひさしさんの講演を聞くと・・・又、なるほど!
我ながら恥ずかしいほど頼りない!!!
自分で考えるってことが一番難しい?