三越劇場


大昔に母とここでお芝居を見たことがありますが
どんな劇場だったかもすっかり忘れていました。
それにきっとすっかり変わった事でしょう。
本店の何処かだったよねぇ・・・なんてくらいの記憶です。


サークルのお仲間に
劇団民芸に所属している女優さんがいらっしゃいます。
劇団の出し物の出演者を決めるのはどうやるのか?知りませんが、
今月の三越で上演する「坐漁荘の人々」という演目に
出演が決まったと言うことでした。
サークルの集まりに嬉しそうにパンフを持って来られたので
友人と「彼女の舞台見たいね。」と、言っていました。


彼女のお友達が行きたい人を取りまとめて
女優さんに頼んでくださいましたので
普通にチケット買うより少しお安くチケットが手に入り
サークルの仲間5人で観劇に出かけました。


彼女の出番を楽しみに待ちながら舞台を見ていましたが
TVで見るより大滝秀治さんも、奈良岡朋子さんも
ずっと声も姿もお若くて声が見事でした。
今まで余りそういう事を考えず、
舞台で進行する物語ばかり追って楽しんでいましたが
小学校で今年2回も子供に読み聞かせした身ともなれば?
声の説得力というものに注目せずにはいられません。
お二人の又、樫山文枝さん、鈴木智さん、伊藤孝雄さん等の
長いキャリアのことを思えば
「こんなことにこんなに感心してもらってもなぁ・・・」
と、思われるかもしれませんが、
すっかり声の持つ力に感服しました。


途中舞台で拳銃が出てくる場面があったのですが
執事さんの胸の中で暴発してしまった時
ハプニングに吃驚した奈良岡さんと鈴木さんのお顔が
一番目に焼きついてしまったのはどうしたものでしょう?
その後、もし本物の発砲場面が予定されてあったら、
火薬が1回分しか装填されていなかったら、どうなるのだろう・・・と、
心配してハラハラしまいました。


伊達でキャリア積んでいませんね?
あの後のお二人の科白に乱れは無かったですよ、(おまけして!)
だからと言うわけでもありませんがとても楽しい舞台でした。
72年前の時代ものでも私には古いものには思えませんでした。
主人公の・女中さんたちの、明るさ逞しさが
現在の女性の地位を導き出したんだという納得がありました。
男より女の方が優れているのじゃないか?と、
本気で考えていました・・・ホント!


サークル仲間の方の科白が生き生き耳に響いて
私まで誇らしい気分になりました。
彼女も子供の頃からの望み・心意気をこの場面で
しっかり表現できたんだ、凄いなぁ!
来月サザンシアターでの民芸公演も見に行きたくなりました。


舞台から現実社会に戻ったら、
銃の暴発で悲しい事件が起こっていました。
可哀相に、お気の毒な・・・