88歳


姑が88歳になった
間もなく父も88歳になる
それで結婚して間もなく迎えた旦那の祖母の88歳を思い出した。


92歳で亡くなった祖母は亡くなるほんの数ヶ月前まで
庭で畑仕事をするのが生きがいだった
私が嫁いだのはその祖母が83歳ぐらいだったのだろうか?
小さくてとても可愛かった!
その祖母があるとき
「もうじき88歳の誕生日だが祝わんでな」と言った
「?」という私に
「88の祝いをすると長生きできんというでな」
その頃の私には88歳は十分長生きに思えたっけ
本人にそういわれると却って慌ててしまって
舅、姑に「お祝い私たちどうしましょう?」とお伺いを立てた
「別に何にもせんでええわ」
本人も言っていることだし・・・と言うことだったのか?
ささやかに送ったスカーフを
祖母はずーっと着物の襟にかけていたっけ
そのスカーフは祖母が亡くなった後、姑の胸を暫く飾っていた。
私が人にあげたものの中で多分一番日の目を見たプレゼントだ!


そんな過去があったので、姑の88の誕生日は迷ってしまった
長姉さんに早目にお伺いを立てたら
「・・・別に考えとらんで、そのときに考えるでねぇ」
「じゃぁ、なんかするなら声かけてください・・・」
次姉さんは
「何でもあるで、いるもんないで、ええよ」
さぁ、どうしよう?
20年も前から足が悪くて外出しない母は
「何も欲しいもんてないで」と、常々言っているし・・・
・・・考えている間にその日が来てしまった。
88歳米寿、記念の誕生日に心を込めて送った花束とカード
さっき届いたと姑と姉から電話があった。
「農協からも花がとどいたのやに・・・」あららら・・・
「バカだなぁ・・・無駄な金使ったって怒るぞ
 喰えないもの送ってどうする」
と長男さんは申しております。
来月父の17回忌に帰省する時に喰えるもん持って行きま〜す。