わいちゃんとえすちゃんって!


「いっぱいになったなぁ!金魚だろ。カブトムシだろ。カマキリだろ。」


わいちゃんは金魚すくいで手に入れた金魚4匹と、
陽ちゃんから二百円で買ったカブトムシ2匹と、
昨日裏の原っぱで捕まえてきたカマキリの飼い主なのです。
本当はこおろぎとかバッタとかカマキリとかを
もっといっぱい捕ってきたのですけれど、
欲しがるお友達に分けてしまって、
残っているのはカマキリ1匹だけなのです。


自分の動物たちを並べてえすちゃんを相手に
色々おしゃべりをしているところなのです。


わいちゃん「名前ごっこしようか?」
えすちゃん「それどんなの?」
「『き』のつく人ってボクが言ったら、
名前に『き』の着く人がハーイって手をあげるの。」
「うん、わかった。」
「では『え』の付く人!」
「はーい!」と、えすちゃん。
「じゃァ、『あ』の付く人!」
「あ、あっちゃんだ!」と、またえすちゃん。
「ン、そうだね!では『わ』の付く人!」
「はーい!」今度はわいちゃんが手をあげたようです。
「じゃぁ『か』の付く人!」
「あ、カマキリが手を上げた!
すげぇ!頭がいいんだなぁ、カマキリは。」と、わいちゃんの声。
「じゃぁ、もう一度。『か』の付く人!」
「ワァ、今度は足で手をあげたぜぃ!うぇーシャレー!!」


お台所でママがプッと噴出したことに二人は気が付きませんでした。
「シャレー」って、
静岡に来てからわいちゃんが覚えた感嘆詞ですよ。


ナイショですけれどね、ママは大抵お台所で笑っているんですよ。