蕎麦屋のはしご


演舞場の帰りに、
「毎月楽しいことがあって、母さんに悪いなぁ・・・
 また仏壇に新派久しぶりに見たよと報告しておこう」
「お母さんもあの世で面白いことしてるわよ・・・」
なんていつもの会話ですが、
「後、この世の心残りは3つだけになった」
「何が残っているの?」
「近いからいつでも行ける・・・と思って先延ばしにして
 とうとう行きそびれたのが 深大寺と川越と佐原!」
「本当に近いわね・・・その気になれば明日だって行ける」
「明日ねぇ・・・そうか、体調いいし・・・そうかぁ!」
というわけで翌日、深大寺へGo!

深大寺へお参りして、
私は二度目の深大寺ですが・・・いや違う?
高校のとき毎年神代植物園から深大寺方面へ
5キロ?のマラソン大会があったっけ?
だけどお参りはしなかったしなぁ・・・


「ここの蕎麦を蕎麦好きとしては一度は食べなきゃァ・・・
 と、思っていたんだ・・・やっと食べられる」
問題はこの26軒もある蕎麦屋のどこで?
「とりあえず元祖?か本家?って言うのがあるだろう?」
というわけで元祖へ
蕎麦好きは「もり」
「並木の藪じゃないがどうせポッチリだろうから 2枚にするか?」
「いや、1枚にしようよ・・・美味しければ追加
 そうじゃなければ他の店でもう一枚?」
それがいい!

で、1枚で終了
さてどこの店に行くかそれが問題ね?
どうせだから参道入り口両制覇!
そしたら粗碾蕎麦と言うのが有りました。
「これにして見るか?」
「比べるなら同じもので、だろうけれど、
 これも食べたい感じがするわね?」
何ていっていたら、お店の方が
「これはかなり固いので一寸どうですか・・・
 かなり歯ごたえがしっかりしていますのでねぇ・・・」
だから1枚ずつにしました!
注文してからメニューをぼんやり見ていたら
亀嵩だって、清張の砂の器だったかに出ていたような?」
「東北訛りの出雲地方・・・そういえば清張の波の塔に
 深大寺がでてきた記憶があるが・・・」
なんて話しながらメニューを良く見ると・・・
本当に目が悪くなったよねぇ・・・
メニューにそのまんまの記述が!
「あららそのままここにその通りに書かれてた!」
「そうか結構覚えているもんだなぁ・・・」
1枚ずつにしたのは大正解で
父にはやはり固すぎました。
でもあの蕎麦は10割蕎麦というのとも違う感じ
神田の「出雲蕎麦」の蕎麦とも違いましたし
でも「粗碾は凄い!」
夜中になってもお腹が空きませんでした。

昨日逗子に帰った父から
蕎麦屋のはしごはいい考えだったねと好評だったよ」と
電話がありました!

川越と佐原は秋だね。