絶唱

新聞の歌壇・俳壇は愛読しています
河野さんのファンですが、そうなったのは遅いです
何時だったか桜を詠んだ歌の一つが胸に来たんですね
そしてこの…


河野さんの絶唱

「手をのべて
あなたとあなたに触れたきに
息が足りない
この世の息が」


言う言葉がない
まさに絶唱なんですね
ところで今日新聞でまた見つけました



ねえ、すごいでしょ
私は勉強しない歌好きです
京都にいたときは歩きながら歌がぽろぽろ…
こぼれてくれましたよ
歩きながらですから一つも残っていませんけど
産まれてあぶくのようにぱちんと消える
気分が和歌だったんですね


「白花の
中に埋もるる薄桃の
花の様なる幼子抱けり」


ところが北海道に移住したらぱきっと変わりましたよ
歩きながら出てくるのは俳句
産まれながらのあぶく君で…ぱちんと消えた
気分がどうやら俳句の土地だったんですね


「紫陽花の
ごとく雨中を 生きのびる」


さて東京で15年
歩いていてもどっちもこぼれて来ないんですよね
散歩がさみしい
私はいつも何でもどっちつかずだなぁ…