軟弱の徒


「今週は桜が満開だったね」
「あっという間に春たけなわになったね」
「意外に今年花粉症軽かったんじゃない?」
「ダメよ、今 欅の花粉」
「でも地震原発にびっくりしたせいか引っこんだのかも」
「暖かくなってよかったねぇ…」
「暖房使うの後ろめたくてさ…」
…と、お教室でみなさんおしゃべりに余念なく…


私も暖かくなってほっとしているのよ
暖房我慢していたらあかぎれは切れるし…捻挫もどきはするし
散々だったもの…つくづく私軟弱
と、まぁ言ったら
「捻挫って…どうしたの?治ったの?」


先週寒かった夜に椅子の上に正座して本を読んでいた
寒いとよくしている格好なので、この痺れには慣れている
…はずだった
が、いつも通り片足を下して床に足を着け
痺れをやり過ごすつもりが…
足がぐにゃりと気味の悪いような方向にねじれて激痛!
「あ、マズイ!」
体重をその足にそのまま乗せたちゃったらひどい捻挫になる!
とっさに向こう側に体ごとひっくり返った…ので…たぶん?
足の甲の軽い捻挫で済んだみたい
その代り足の腿の外側が打ち身で紫色になっちゃった…
足の甲も少し腫れて、なぜだか足指の付け根も紫


「それ…軟弱じゃなくて…老化かも…」
えー?!
「良かったよ、それで済んで
 能と日本舞踊をしているから、それで骨折する人結構見ているよ
 ひどい捻挫もね 年配の人に結構多いのよ
 正座の痺れに慣れている人でもやっちゃうことがある」
えー!
じゃぁ、ちょっと痛いけれど…歩けるだけ、いい転び方だったとか?


そういえば?
モーグル練習用のこぶ斜面に初めて行ったとき
最初のターンでひっくり返って上から下まで
ものの見事に?滑落したことがある…あれは長かった!
あの時もこぶの上を上ったり下りたりドタンバタンと
滑り落ちていきながら…
ここで下手に立ち直ろうとしたなら…足折っちゃうな?
両手両足を天に突き上げたままおとなしく?
落ちるに任せて一番下まで見事に背中で滑り降りたっけ
あわてて降りてきた先生は
「あー2か所は折ったなって思ったよ、うまく落ちたもんだね」


意外に転び方が上手かったりして?
ここで慢心するのが…老化かもしれない
そういや、ネオン看板のコードに引っかかって
みんごと!転んだこともあったじゃないか
油断メサルナ!
老いてることは確かなんだから!