蒸し器は凶器?


あー、あーやだやだ酔っ払いは!
やっと寝室に追っ払って、ため息!


明日もか?と思うとため息が二倍になる
「今日明日飲み会で夕飯は要らない」
折角、今の今まで幸せだったのに・・・・・
玄関の声で直ぐ「ヤバイ!」と思ったけど・・・ここまでとはね
多分今までの経験の中でも奴の最悪の醜態だね


入ってきたら冷蔵庫を覗く
鍋が出ていたら鍋の中を覗く
これは彼のパターン!なんだけど・・・今日のは凄かった!
冷蔵庫見て、閉めて、また開けて、また閉めて
「いいもの無い!」
水切り籠の中の鍋の蓋とって「何も無い!」


蒸し器だったので二重鍋の鍋二つ振り回して迫ってきます
のけぞりそうになって・・・たじたじの私


「これ饅頭な?俺のは?俺のが無い!」
「アラ、おなかすいてるの?食べてきたんじゃないの?」
「食べてきましたよー食べました、そんなことじゃないの
 俺の饅頭は?これ饅頭でしょ?俺の無いのか?」
「あることはあるけど・・・今から作る?」
「そういうことじゃないの、なんで俺のは無いの?
 何でお前だけそんないいもの食うの?お前だけいいもの食って
 何で俺のここに入ってないのかって聞いてんの?」
「だって、饅頭は食べるときに蒸かすでしょ?
 食べたいんだったら今から蒸かすわよ」
「そうじゃないの、お前だけそんないいものなんで食べるの?」
「そんないいものかなぁ?」
「いいでしょ、絶対いいでしょ、贅沢でしょ」
「じゃァ今食べる?」
「そういう問題じゃないの、何で俺の無いの?」


って、分けわかんない
作って欲しいの?食べたいの?違うの?じゃァなんなの?


昨日、
「うお、2日も夕飯作んなくていいのね?
 じゃぁ、中村屋のあんまん肉まん買って行こ
 私の夕飯分に2個多く買っていこ」
「好きだねぇ?饅頭二日続けて食べても飽きないの?」
「飽きないねぇ・・・好きだねぇ・・・饅頭の季節だねって感じ?」
って、話してたから、今夜の私の夕飯・・・
饅頭だって十分承知してたんじゃないの?
なんなのさ?


鍋を振り回しながら台所と居間を熊のようにうろつきまわって
冷蔵庫開け閉め、食器棚開け閉め・・・繰り返し
「なんでさ、そういう問題じゃないのね、おなかすいてないさ
 何でお前だけそんないいもの食うのかって言ってんの
 何で俺の この鍋の中に無いの?なんで俺だけ無いの?」
「じゃ今作ってあげる」
「そういう問題じゃないの、わかってないね、俺のこの中に無いの?」
「すぐ作ってあげるわよー」
「もう寝る!もういい!」
「お願い、もう寝て!」
「寝る問題じゃないんだ、俺の無いんだな?って問題
 お前だけいいもん食うんだな?」
「今日美味しいもの食べてきたんじゃないの?」
「食いましたよ!いいもん食いました!
 だけどお前だけいいもの食って良いのか?って言ってんの」
「はいはい、悪うござんしたね、いいもん食って
 明日君にも蒸かしてあげるから、寝て!」


以上を何度も何度も繰り返して
やっと鍋をもぎ取って・・・
(饅頭鍋でコブ作られるなんて耐えらんない!)
やっとお休みくださりました!
明日は鍋、しっかり仕舞っておかなくちゃ


それにしてもあんまん肉まんってそんな羨ましがられるいいものか?
さっきから考え込んでおります
「いいもの」っていうより私にとって中村屋の饅頭は
「季節のお決まり」って感じなんですな!あー饅頭の季節!
それにしても一体奴は何を食ってきたのかな?
明日は覚えていないだろうから・・・ドキュメントしておきま〜す