先日、森茉莉さんの「贅沢貧乏のお洒落帖」に
ピーター・オトゥルのことが書かれていて…
文意はいまいち分からないながら…
森茉莉さんピ-ターのファンだったんだなと思ったけれど
読み進んでいたら…また見つけた
だけどそれは何とも凄くて…(彼女にとってはピータア)
ただのファンと言えるものではない
ファンというよりそれは愛であり
イヤ愛というものでさえなくて執着であり
イヤ執着なんぞというものより崇拝であり憑かれている
崇敬崇拝なんてものではもうなく…どっぷりはまっている
虜になっているんだよ…これは…それも実に複雑に
ピータアは神なんだ…
彼女が
「天地創造」をプロデュースするなら彼を神に、
そしてアダムにはヌレエフを配しているが…
(私はミハイル・バリシニコフだったな…時代だね
「白夜」を見た時、私はドーンと落ちた…)
そうか…森茉莉さんはどこかでピーターに堕ちたんだ
溺れたんだ!
抜粋「贅沢貧乏のお洒落帖」より
「このごろの私はピーターのことになるとお喋りが止まらないのである。
ピータア位、王様や、神に扮るのに似合った役者はいない。
とにかく彼は体も、魂も、大きいのである。
どうかした拍子にピータアの写真に現れる眼の凄みは異様である。
目から鼻へ抜けるような悧巧で、映画界の海や恋の海を鮮やかに
泳いでいる銀の魚のようなアラン・ドロンが逆立ちしたってかなわないような
怜悧な瞳が目の隅にさっと据わって光っている。天才役者の眼光でもあるし、
恋の天才の眼の光でもあるのだ」
凄いでしょう?
私も、どぼんと堕ちるという経験を
生まれて初めてしているけれど…
彼女は彼に会ったのかしら?
私は絶対会いたくないけどなぁ…
森茉莉さんはこの「おしゃれ泥棒」見たのかしら?