年賀


自分の家へも帰らず、お前の家へも行かない
「生活時間が乱れるのも
 自分の家の寒さにも閉口するから…」
と言ってホームで正月を迎えました
弟夫婦が2日年賀の挨拶に寄ってくれたから
お前は少し時間をおいて半ばくらいに来てくれ
と言っていましたが…
今日来てほしいというので行ってきました
「初詣はいいの?」
「もう十分何年も初詣をしてきたからいいだろ」
「お節か雑煮食べたくない?」
「嫁さんが数年前におせちを作るのをやめたので
 どうせここ何年も食べていないしなぁ…
 そう食べたいとも思わない」
「じゃぁ出かけたいところは?」
「寒いから出かけないでいいが、
 何か美味しいものを食べたいなぁ…
 ここの飯は変わり映えしないからなぁ」
出かけないで美味しいものねぇ?
じゃぁお父さんの食べたいお弁当買っていこうか?
ということでご注文は
うな重か弁松の弁当か井泉のカツサンドか?
おはぎに大福にキムラヤのアンパンのうちどれか
笑っちゃうねぇ…と言いながら
本3冊注文も受け…大荷物で出かけました


実際のところ先月バスに乗るのも危ういと見ましたが
本人は廊下の往復運動はしているので
「来月は用事もあるし町へ連れてってくれ」
そうだね、
無理してもなるだけ出歩いた方がいいね
そうは思うのですが…
お隣の部屋のおばあさんは
福祉タクシーと契約していて
1時間2千円?だかで乗せてもらって買い物に行き
何か美味しいものを食べてくるのよ…と言っているとか
施設の職員に付き添ってもらって外出すると
1時間千五百円だかかかるそうですが
「一人の方が気楽で自由よ」そうおばあさんは言うそうです
そのおばあさんが唯一まともなおしゃべり相手のようです


福祉タクシーね?
覚えておいて、ちょっと調べてみましょう。