おじいちゃんの健康


「7月に入って体調を崩した」と電話の声
下痢が止まらないといいます
1週間経っても止まらないというので
「お医者さんは?」
「薬を貰っているが、効かないし
 あなたの腸は難しいからなぁ・・・と言われる」
80過ぎまでは毎年腸の検査でポリープが見つかり
毎年切り取っていた人が、高齢でもあるから
もう検査するリスクの方が高いでしょうということで
検査をしなくなって・・・7年?
切り取ったものの中には癌化していたものもあったので
本人も腸には過敏


「お粥ばかりで2週間たったら体力がなくなってきた」
「お粥止めて普通にしてみたら?
 何時までもお粥だと固まるものも固まらないとか?」
「医者はお粥にしてくださいって言うんだが・・・」
夕飯はお嫁さんが作ってくれるので
消化の良いおかずも作ってもらえるのだが
朝昼は自分でお粥のレトルトパックを利用して梅干
どんどん体力が無くなり
電話の向こうの声までかすれて細くなっていく


体力がなくなったせいか足の痙攣もひどくなって
整形から脳神経科へ回されて・・・とどのつまりは
「老化ですから諦めるしか・・・我慢ですね」
すっかり落ち込んでしまいました
老化でも痛いのは我慢できるわけが無い
歩くのまでおぼつかなくなって
楽しみにしていた孫の結婚式までキャンセルするという
「孫の結婚式に参加する最後のチャンスだったのになぁ・・・
 残念でたまらない・・・本当にがっかりだ」


心配していたら、旦那が「行って来たら」
「ありがとう、そう言ってくれるなら・・・早速!」
父の好物を取り揃えて出かけてみたら
顔が3分の2くらいにすっきりしてしまっていた
高校生の頃の父の写真みたいに・・・
でも顔色は悪くなかったから少し安心
「鏡の中のやつれた顔に益々心配になるんだ」


何よりの薬はおしゃべりだったみたい
5時間近くただ話を聞いてあげていただけなのに
みる間に声も治ってきて力強くなっていった・・・
おしゃべりしながらお昼を食べたら
美味しくいっぱい食べられて・・・下痢にもならなかった
一日中喋らない生活が本当は一番堪えるのかも?
電話だけではものたりないんだろうなぁ・・・


「結婚式の写真持って来週も来るわね」
と言ったら、顔がぱっと明るくなった
ちょっと見舞いが遅かったのを悔やんだ
夏の間はとても上京できそうも無いから
こちらから行ってあげるしかないな
夏の終りに疲れがどっと出ないといいんだけど・・・
今度はそっちが心配になってきた