留守番

 
弟一家が北海道の雪祭り3日の旅行に出かける
父がその間うちに滞在したいと言ってきた
「広い家にこの真冬の寒いときに
 たった一人でいると思うだけで寒さが堪らなく募るんだ」
その気持ちは分かる!
「構わないわよ、ゆっくり逗留して」


それにしてもおかしいな?とは思ったのだ
いつもだったら彼らの旅行中は留守番を頼まれて
父は雨戸の開け閉めや夜の明かり付けが仕事で、
「お姉さんお父さんのお風呂を見てあげてください」
と、私は頼まれて父の様子を見に行くのだ


こちらは父を預かった方が楽なので、初めての時
「預かろうか?」と聞いたのだが
「駄目です、無用心だから誰かが家に居なくちゃ」
それなのに今度は良く許可が出たな?と思ったのだ


「私たちしょっちゅう家を締め切りにして
 長いときには2週間も君の実家に帰っていたねぇ
 よく泥棒さんにやられなかったね・・・
 それって希有のことだったのかな?
 あまり無用心なんて思わなかったねぇ
 家は貧乏だったから、心配もしなかったけど」
アッチはお屋敷街のひょっとして豪邸?なんて・・・ははは


ところがやって来た父は
「○さんに物凄く怒られちゃったよー」
「あら、前から言ってあったんでしょ?」
「2週間前に言ったんだが・・・遅いっていうんだな
 せめて3週間前ならセコムできたのに・・・だそうだ
 だけど今度はどうしても独りで居る気になれなかったんだ」
確かに独り家に置き去りにされるようなもんだもの
多分今までは我慢していたんだろうなぁ・・・
その我慢が89歳目前だもの、無理になったんだ!
「ま、大丈夫よ、大事な物は貸し金庫なんだから」
・・・って、慰めになるかどうか?
セコムって3週間以上かかるのかぁ・・・
これをきっかけに?セコムしてもらえたら
安心してこれからは留守番しなくて済むじゃん?
そうだよ、なんで今までセコムに気がつかなかったんだろう?


そんなこんなで?切り替えて?
父は日本橋散歩と
映画「ゴールデンスランバー」と

        

穴子専門店玉ゐ屋の穴子とカフェと


 


ひなたぼっこ読書をのんびり楽しむそうです
「マンションは暖かくて本当にいいなぁ・・・」
佐々木譲さんを持ってきたみたい