秋元城・千本城


三直城の巨大に太った竹の造形美に酔った?後秋元城へ
登り道の表示のある道の向かい側に駐車場がありました。
ここに止めていいのかなぁ?と、思いながら降りると
道端の1斗缶の中に「秋元城駐車場」と書かれたベニヤ板が
誰も来ないのですねたように横向きに入っていました。
だから、頑張って道路に向うように直していたら
声を掛けられました!


「東京からわざわざこの城に来たのかね?」
「ええ、そうなんです。城が好きで・・・」
「ワシも先日目黒の雅叙園行って驚いてきたが
 あんたらはこの城見て驚くんだね、ははは・・・
 ここ見なさい・・・」と、それから色々教えてくださいました!


駐車場横の小さな流れの下の方をさして
「あそこ見えるかね?石の下に水が流れているの?」
(硫黄の匂いがするなぁ・・・)「ハイ、見えます。」
「硫黄の匂いのする湯が湧いててな、あそこで頼朝が傷を
 治したという言い伝えがあるのよ。
 あそこで湯の花を取って、傷口に乗せてって。
 ほんとかどうかわからんけどね。
 登る前にあそこの碑を見ていって下さい、あれだけはね。
 奥の方は道が悪いしよく気をつけてくださいよ
 あー猿がでますよ。今日はどうかな?
 そんな杖持ってくの?持っていった方がいいね。」


私たちが登っていくのを心配そうに?見ていました。
時々城跡で地元の方に色々教わることがあります。
こういうことがあると、記憶に残ります。
とても印象的な親切な方でした!


霜が解けたせいか道はぬるぬるで滑りやすく
本当に、こんな杖でも持っていってよかった!
ところどころ綱が渡してあって
その綱とタクジローが時々伸ばしてくっれる杖が頼り!
おかげさまで猿らしき鳴き声は聞こえたけれど遭遇せず!
全く手入れも説明もない荒れた城跡を
それだけに遺構がそのまま残っていると大喜び
千葉の城山は本当に岩山が多い!
その岩を削り、堀り、守りを固め・・・という膨大な徒労!
何故かそう思えて、切なくなるようです。

 



次ぎの千本城もそんな城でした。

 

 

何本もの大きな空堀を穿ち、土橋を架け、山上を削り、岩をくり貫き
それが今は何の働きもなく崩れ、埋まり、木々が倒れ
それでも崩れかけた女坂の途中にこんな木を見つけた時は
ちょっと感動!


人が削った岩の崖に、人が去ってから?
根を伸ばし、岩を裂いて、ここまで伸びるか?
巨大な木々の生きてきた年月に神が宿る!
こんなに生きる力に満ちているものを
絶対切っちゃいけないだろうな・・・
この城址を整備しよう、岩堀を保存しようなんて
絶対、今更、しないでよ!
ここの主は今生きているこの木々なのだから!