半襟


いよいよ着物を着る日が近づいて、皆で着物合わせがありました。
20人近くの女性がまさか
同じ着物を着てくるなんてことあるはずはなかろうに・・・?
同じ舞台の上に立ったとき色々な色の配置が欲しいそうで、
立ち位置との関係だそうですが・・・
先生には頭に絵図があるらしく
着物・帯を多く持っていらっしゃる方はいっぱい持ち込み
先生も何処かの劇団の衣装借りたとか?ダンボールで持ち込み


「それにその帯は駄目、変えて」
「それじゃなくてアッチの着物にして」
「これに、これかなあ?いやアッチかな?」と
部屋中に着物と帯が散乱しましたが
私は自前の母の結城に舞台衣装からの藤色の帯があてがわれ?
何とか決定しましたが・・・この帯嫌いです・・・と、不満です。
色のセンスはやっぱり個人のものですもの
でもまぁ、皆着るものが決着して、当日へGo!です。



唯一つ宿題が残りました。
「皆さん半襟を工夫して、個性を出して、白の半襟はやめて!」
「えぇ〜!」


着物のお店に半襟を探しに出かけましたが
正絹半襟1枚が5千円から8千円以上するんですよ?
たった1度のことに、そんなぁ!でしょ。
なんかいい方法ないかと
図書館で「着物の組み合わせ」の本を探してきました。

「自分で作る半襟」なんて記事が・・・
「これだけのサイズさえあればどんな生地でもOK!」
絹のネッカチーフ、薄でのショール、服のハギレ、
ピカッ!と閃きました。
絹のちりめんのもう絶対使わないだろうという風呂敷が
我が家には何枚も眠っています。
それをちょん切って半襟に作って見ましたら・・・Good job?


自分では満足していますが、今お仲間のお一人から電話がありました。
先日彼女に頼まれて半襟を見に和装屋さんに付き合って
彼女も二度と柄物の半襟なんか使わないからと
ポリエステルの安い半襟を買って帰られたのですが


「どう見ても着物と合わない!
 悪いけど違う店もう一軒付き合ってもらえない?」
「この間の合わないとは思えないのだけど・・・いい色だったけど?」
「うーん、もっとしっくりするのがあるような気がするの。」
「じゃァ付き合うけどぉ。」
色の組み合わせの好みは本当に十人十色
絶対しっくりするのは高い絹の半襟になっちゃうぞ?
それでもやっぱり?着る物となったら女は妥協できないのかも・・・!


「どうせ遠くの暗い舞台の上の女の半襟、客には見えやしない!」
なんて、いい加減な私って
女じゃないのかな?・・・・・なんて・・・・・いや、まさか・・・